猫句も少し
「 第6回いちご俳句会・例会（作品集）」
花街の格子戸軋む春の雨 つよし
みぞるるや口は粛々茶漬飯 託志
詰襟の司祭の声や花ミモザ まめ
大原女の声遠くより猫柳 つよし
春昼や袖に連なる金釦 まめ
月光にひたし春愁透きとほる 達男
春疾風ポケットに両の拳 達男
手摺なき磴には目まひ遍路寺 幸夫
洛北の茅葺光る春の雨 つよし
歳時記の父の書き込み春浅し まめ
法話より初音に耳の傾きぬ つよし
吊橋の川風速き遠初音 つよし
卒業まぢか溜りし月謝武漢ねつ 幸夫
朝東風や
明日あるとぼんやり生きた霜の髪 のんき
うづくまる光に咲いて立葵 達男
桃の花深紅の涎たらーりと 達男
野は枯れて時雨れる峰や虹の橋 のんき
にゃんにゃんと春一番とにゃんにゃんと ロン
お水取り火の粉舞い舞う二月堂 のんき
金色のうぶ毛がゆらぎ早春 達男
春虹遠ざかりなほ濡れてゐる裸体 達男
春光のオイリュトミーの裳裾かな まめ
氷解の神の呪縛も解けたる つよし
( 第六回いちご俳句会…2020.2.22
ブログ掲載句…つよし､託志､まめ､達男､幸夫､のんき､ロン )
