2022-01-01から1年間の記事一覧

第40回いちご俳句会 例会(作品集)

第40回いちご俳句会 例会(作品集) 第40回いちご俳句会 例会(作品集) 尼様に素姓問はるる寒さかな つよし 死ぬ時は雪の生まれる匂いかな まめ 国境の光差しこむ紙ピアノ かわせみ 殺したき人一人いて大晦日 観月 焚火背に当て間の抜けたことを言い まめ 冬紅…

第39回いちご俳句会 例会( 作品集 )

第39回いちご俳句会 例会( 作品集 ) クリスマスらくだの影絵壁を行く かわせみ 念仏を唱えて坊主落葉掃く 洋子 逆立ちの宇宙飛行士冬日向 かわせみ 愚陀愚陀と白菜煮ゆる鍋の音 つよし 近寄らば地蔵にチャーハン撒くからな 白石ポピー 伸び伸びと老いは小春…

第38回いちご俳句会 例会(作品集)

第38回いちご俳句会 例会(作品集) 鳥渡る国境といふ地雷原 観月 茫々と茂る芒を泳ぐ鹿 白石ポピー 憎っくき奴月のあかりで殺そうか まめ 塵箱をあさる小犬の良夜かな まめ ああこれは夏が殺されたにおいだ 白石ポピー 菊の香の威風漂う天守閣 つよし 淀君…

第37回いちご俳句会 例会(作品集)

第37回いちご俳句会 例会(作品集) 盆栽の影を楽しむ月見かな 観月 桃一つ初めて剥けた老いの夜 幸夫 薄とは手を切るものと笑む花屋 幸夫 露の世の次の世うかと垣間見し つよし 吾も星も露の宇宙に生まれたる つよし ざすざすとぬけがら踏めば初嵐 白石ポピー…

第36回いちご俳句会 例会(作品集)

第36回いちご俳句会 例会(作品集) 空中に間合いを計る秋の蜂 まめ 月光の重さ感じる通夜の窓 観月 夕かなかな長い余白の終止符に 林達男 眠る母看取りの窓の遠花火 観月 森の奥の泉へ涙汲みに行く 林達男 酩酊の鎖骨に浮かぶゼラニウム 白石ポピー コロナ…

第35回いちご俳句会 例会(作品集)

第35回いちご俳句会 例会(作品集) 米蔵に冷たき夏のにほひかな つよし 夏銀河兵士は銃の傍で眠る 観月 朝顔の蔓まっすぐに死んでいる 林達男 背が伸びた御用聞き来る夏舘 まめ 夏の宵モジリアニの女に道を聞く 林達男 大百足バケツにうまく伏たれど 幸夫 …

第34回いちご俳句会 例会 (作品集)

第34回いちご俳句会 例会 (作品集) 猫の嗅ぐ曝書の廊に禁書あり まめ 舌先で夏を捜してさくらんぼ 白石ポピー 篁(たかむら)は五月雨の音風の音 観月 蛇衣を脱ぐ音地球の孤独 林達男 田植機の叶はぬ隅は下りて差し 幸夫 花菖蒲水の昏きに咲きにけり つよし 南…

第 33 回いちご俳句会・例会 (作品集)

第 33 回いちご俳句会・例会 (作品集) わずかなる下りが好み坂薄暑 幸夫 ホタルイカの煩悩をば噛みしむる 林達男 母の日に頼み事する手紙かな まめ 紫陽花は思案の色に午後の雨 つよし 蓮の葉に唯我独尊雨がえる 観月 入梅雨や座敷わらしの居る旅籠 観月 走…

第 32 回いちご俳句会・例会 (作品集)

第32回いちご俳句会・例会 (作品集) 一本は水子地蔵に風車 観月 若葉風極楽橋に人と逢ふ つよし レモンといふ字が書けない夏の淋しさ 林達男 次々と隣家の躑躅捥いで吸う まめ 春霖を祈る輪郭なくすよう 白石ポピー 句座の声弾みをりけるチューリップ つよ…

第 31 回いちご俳句会・例会 (作品集)

第31回いちご俳句会・例会 (作品集) 風光るオランダ坂の風見鶏 観月 若鮎や視野には乱舞する精子 幸夫 絞首刑執行人のボタンの色 白石ポピー 瘡蓋のきれいに剥がれ聖母祭 まめ 手を伸ばし富士に触れなん春炬燵 つよし みづいろの光の夢に蝶生るる 林達男 ナ…

第 30 回いちご俳句会・例会 (作品集)

第30回いちご俳句会・例会 (作品集) 一山を菩薩としたる春の雪 つよし 村の衆絵馬堂洗ふ春の水 幸夫 珈琲と「子犬のワルツ」春隣 観月 散る山ざくらもう咲かなくていいから 林達男 俯いた綿帽子行く風花に まめ 疫病も戦も消えよ山を焼く つよし ナメクジに…

第 29回いちご俳句会・例会 (作品集)

第29回いちご俳句会・例会 (作品集) 髪結の亭主手酌の寒造 まめ 古稀に買う十年日記千瓦(グラム) 観月 羊水の中にいるよな日向ぼこ 観月 ガラン洞の地球の風を冬鷗 林達男 君は貂(てん)の僕アザラシの冬帽子 幸夫 首伸ばし亀にも春を待つ心 つよし 形代は…

いちご俳句会特別句会 『福笑い大句会』作品集

いちご俳句会特別句会 『福笑い大句会』作品集 〈ゲスト〉(五十音順) 石川浩司さん 1961年東京生まれ。バンド「たま」で1990年に「さよなら人類」でデビュー。レコード大賞新人賞受賞、紅白にも出場。現在はソロでギター弾き語りの他、ガラクタパーカッショ…