2020-01-01から1年間の記事一覧

第16回いちご俳句会・例会(作品集)

Walk Out to Winter 第16回いちご俳句会・例会(作品集) 呼び易き名の三匹や炬燵猫 まめ 急くことも退屈もなし日短 幸夫 チャペルめく句座やクリスマスツリー つよし 初雪や映画終はりぬディストピアも まめ 冬の港はひとりの場所に解き放つ 林達男 名山に魞…

第15回いちご俳句会・例会(作品集)

Fight for Ourselves 第15回いちご俳句会・例会(作品集) 目礼の尼に一礼冬ぬくし つよし 冬の海生まれたときの薄暗さ 林達男 磴上る高歌放吟ちるもみじ 幸夫 電線ピーン猪らの鼻の捏ねたあと 幸夫 綿虫の声なき声は南無阿弥陀 つよし ねむれない冬蝶夢の外側…

第14回いちご俳句会・例会(作品集)

One Step Beyond 第14回いちご俳句会・例会(作品集) 道行や小舟の水夫かこを月の追ふ まめ 閑散の城百彩の紅葉満つ つよし 懐妊だ婿鉢巻きの障子貼 幸夫 いさかひを眺めつづけし草の花 まめ 画閣なり紅葉明りの青屋門 つよし ゆくりなく蝶の洗礼受くる秋 麻…

第13回いちご俳句会・例会(作品集)

Same Old Scene 第13回いちご俳句会・例会(作品集) 万象に色の齟齬無し水澄める つよし ジャム煮えてもいちど味見夜長かな 麻耶 天高し旅の一座のトレーラー まめ 幕間にチェキ売る子役柚もらふ まめ 吾が庭に狸顔出す夜なべかな つよし 痛みてふあの日の報…

西村麒麟 春夏句鑑賞

西村麒麟 春夏句鑑賞 ぷつぷつと口から釘や初桜 西村麒麟 或る事柄への執着が深部に積もる身は容易に生きることも死ぬことも出来まい。その澱が一本ずつ、きれいな形で体外に出て、それが月光に鈍く光る地上の跡となって、月光を一人占めする桜よりも人目を…

西村麒麟 秋冬句鑑賞

西村麒麟 秋冬句鑑賞 盆棚の桃をうすうす見てゐたり西村麒麟艶めき発光するのは自分の光を知らぬもの上等な真の客体 (まめ) 踊子の妻が流れて行きにけり西村麒麟 妻の躍動を夫は傍観するしかない。彼女は彼のオフィーリアそしてモイラであるから。(まめ)…

第12回いちご俳句会・例会(作品集)

Keep Moving 第12回いちご俳句会・例会(作品集) 糸瓜忌や子規の凭れる古机 のんき 吾にやどる言葉幾千天の川 麻耶 釣り糸に色深めゆく秋の海 つよし 夕風や提灯揺れる盆の月 のんき 手を振ればしゃんと歩けて終戦日 幸夫 世の隅に花火線香なる二人 つよし プ…

「埴生の宿句会」〜西村麒麟さんとのメール句会〜 (作品集)

いちご俳句会2020特別句会「 埴生の宿句会 」 〜西村麒麟さんとのメール句会〜(作品集) (2020.7.1~8.10) ・題『風鈴』『金魚』『胡瓜』、1人最大十句を投句 ・1人五句選(特選一句、並選四句) ・互選(特選…2点、並選…1点) ※西村麒麟さんの選は点盛無し…

第11回いちご俳句会・例会(作品集)

Whistle Down The Wind 第11回いちご俳句会・例会(作品集) さまざまの人に逢ひたる昼寝かな つよし 南天の花盛れ猫や遊ぶべし 魚返みりん 四葩染めかひ鮮やかな呼吸をす 魚返みりん 可惜夜の君来よ天の川渡り つよし 犬が尻嗅ぎあう夏の通り雨 林 達男 七月…

第10回いちご俳句会・例会(作品集)

Any Day Now 「 第10回いちご俳句会・例会(作品集) 」 老鴬を誉めれば返す律儀かな つよし ラジカセに16ビート星祭 まめ 制服のうすき身体や蟻の道 まめ 火蛾の眼におだやかな海が映りぬ 達男 コンクリートに靴置き忘れられ晩夏 達男 緑陰の鄙駅少年はスマホ…

いちご俳句会・2020年特別句会 のお知らせ

☆速報☆ いちご俳句会 〜年に一度の特別句会〜 にしむらきりん先生と、句会をしよう❗ ♪コロナの現状を考え、メール句会です(コロナ収束後には、にしむらきりん先生と京都で吟行句会をおこないましょう❗) ♪ひとり最大10句を、にしむらきりん先生に見て頂き、…

第9回いちご俳句会・例会(作品集)

Thick As Thieves 善人善女人等 「 第9回いちご俳句会・例会(作品集) 」 羅や人形遣ひ役者顔 まめ 緑陰に明眸の車夫を選びぬ まめ 青い蜜蜂恋人の腕に巻かれる 達男 花は葉に姉貴嫁ぎて噛む欠伸 幸夫 野いちごをふくめば満つる野の香り のんき 堂の窓より大…

第8回いちご俳句会・例会(作品集)

Through The Barricades 飛び出せ 5 .7. 5 ! 「 第8回いちご俳句会・例会(作品集) 」 日をこぼし日に透け木の芽力溜め 幸夫 春昼の深いへこみに剃刀 達男 春深し大仏様はモノローグ つよし 囀は弥陀の囁き東大寺 つよし 夫帰る髪に花屑つけしまま まめ ス…

第7回いちご俳句会・例会(作品集)

厚きメール句会 「 第7回いちご俳句会・例会(作品集) 」 春浅しそろそろ掬ふ水餃子 託志 似顔絵の一人歩くや春の夜 つよし 東風吹いて勘当解くと父小声 幸夫 半玉のうつむく紅や盆の梅 まめ お水取り火の粉を浴びる磴の闇 幸夫 ゆふまぐれ風甘々し蒸鰈 託志…

第6回いちご俳句会・例会(作品集)

猫句も少し 「 第6回いちご俳句会・例会(作品集)」 花街の格子戸軋む春の雨 つよし みぞるるや口は粛々茶漬飯 託志 詰襟の司祭の声や花ミモザ まめ 大原女の声遠くより猫柳 つよし 春昼や袖に連なる金釦 まめ 月光にひたし春愁透きとほる 達男 春疾風ポケ…

第5回いちご俳句会・例会(作品集)

まだ見ぬ雪 「 第5回いちご俳句会・例会(作品集)」 叡山へごとりと列車日脚伸ぶ つよし 袖あてて巫女の欠伸や春隣 つよし 婆の背に春丸まりて遊びけり 水澄子 空の色路面に残し時雨止む 節子 寒紅の白衣に残る想ひかな つよし 色艶の良き顔きそふ初句会 幸…

第4回いちご俳句会・例会(作品集)

新しい一年も俳句を楽しみましょう。 「 第4回いちご俳句会・例会(作品集) 」 猫の舌さざなみ起こす小春かな まめ 煤逃の世捨人には成りきれず つよし こんばんは着膨ればあさんぬっと出て まめ でこぼこのもこもこもこと冬日かな 託志 里山の墨絵に沈む冬の…