第46回いちご俳句会(作品集)



ポタージュの膜をつついて桜桃忌

白石ポピー

 

常連を迎ふ何代目かの熱帯魚

まめ

 

白桃の竜の傍で眠ったの

林達男

 

光らなくなつた蛍は焚べませう

白石ポピー

 

次々とゴスロリ集う木下闇

亀歩

 

夏至なのに真面目な猫はつまんない

観月

 

脱皮して蛇は少女になりたがる

観月

 

夕立を北欧メタルが巻き上げる

まめ

 

快楽放つ月の広場が開くとき

林達男

 

裸子や背なの傷跡すいか割り

亀歩