第30回いちご俳句会・例会 (作品集)
一山を菩薩としたる春の雪 つよし
村の衆絵馬堂洗ふ春の水 幸夫
珈琲と「子犬のワルツ」春隣 観月
散る山ざくらもう咲かなくていいから 林達男
俯いた綿帽子行く風花に まめ
疫病も戦も消えよ山を焼く つよし
ナメクジに塩をかけては過ぐる昼 白石ポピー
ティラミスにフォークを入れた時の音 白石ポピー
霊薬は昭和のラベル鳥雲に まめ
立春の海を見ている龍馬像 観月
春の水モスコウキエフ旧き友 幸夫
弓形の渚に二月銀色(ぎん)の詩を 林達男