第31回いちご俳句会・例会 (作品集)
若鮎や視野には乱舞する精子 幸夫
絞首刑執行人のボタンの色 白石ポピー
瘡蓋のきれいに剥がれ聖母祭 まめ
手を伸ばし富士に触れなん春炬燵 つよし
みづいろの光の夢に蝶生るる 林達男
ナルシスのもう透きとほり水かげろふ 林達男
あらたふとタランチュラの毛に粉雪 白石ポピー
金盞花苛めるあの子が嫁に行く まめ
陽炎や余震のようなムンクの絵 観月
吾も亦闘志抱きて青き踏む つよし
落第に身体(からだ)厭(いと)へと誰(た)がメール
幸夫