第36回いちご俳句会 例会(作品集)
空中に間合いを計る秋の蜂 まめ
月光の重さ感じる通夜の窓 観月
夕かなかな長い余白の終止符に
林達男
眠る母看取りの窓の遠花火 観月
森の奥の泉へ涙汲みに行く 林達男
酩酊の鎖骨に浮かぶゼラニウム
白石ポピー
コロナ感染症病棟
今朝の秋いばりの勢(きおひ)笑むナース
幸夫
レントゲン抱いて朝焼け秋ぼらけ
白石ポピー
争ひの国憂ひつつ虫を聴く つよし
頑是無き腕を突き出す盆の月 まめ
蝉の世の果て戦争は未だ果てず つよし
林間学校
新涼や加熱で縮むゴム・ジビエ 幸夫